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「プレシオサ」のクリスタル物語

プレシオサとは

 

ーボヘミアのクリスタル物語ー

 

 

「クリスタルバレー」の誕生


 

プレシオサの輝きの歴史の基となるガラス炉に火が灯ったの1548年のこと。

 

ボヘミア(現チェコ共和国)の北部に位置する風光明媚な山脈地帯にあるヤブロネツ・ナト・ニソウという小さな町の職人たちが、おのおの資材を持ち寄り最初のガラス工房を作り上げました。

 

こうして、現在もその名を世界に馳せる「クリスタルバレー(渓谷)」の礎が誕生したのです。

 

「プレシオサ」発祥のクリスタルバレーボヘミアの大昔のガラス工房と職人

 

1680年代に入ると、ボヘミアの職人や宝石業者たちが初めてガラスビーズを用いてネックレスを創作。

卓越したカットで精巧に研磨されたガラスストーンが瞬く間に貴族階級に大流行しました。

 

この需要の高まりに応えるように技術革新が進み、採掘される天然のクリスタルと見分けがつかないほどクリアで傷ひとつないガラス製造に成功します。

 

研磨技術による美しい輝きに加えて、最高の硬度を誇る他に類を見ないクオリティのガラスストーンが人々を魅了していきました。

 

1715年、ボヘミアのガラス工房の職人たちが彩色ガラスの溶解法を開発。

 

クリスタルガラスの表現の可能性を拡げました。

 

今日のプレシオサVIVA12プレシオサMAXIMAの圧倒的なカラーバリエーションは、当時の技法を基に大きく幅を拡げていったことによるものであると言えるでしょう。

 

 

プレシオサ・ラインストーンの起源


 

1760年、アルザス地方の宝石職人 ゲオルグ・フリードリッヒ・シュトラスがライン川で見つかった特殊な水晶(クリスタル)を用いて史上初のラインストーン(人工宝石)を製造。

 

現在、プレシオサをはじめとするクリスタル•コンポーネントに対して、ネイルや手芸材料の世界で広く「ラインストーン」という呼称が用いられているのは、これが起源となっています。

 

着色ガラスを素材としたストーン製造に加えて、ガラスの成形技法であるカット技術が洗練されることにより、美しいラインストーンや壮観な宝飾品が次々に披露されます。

 

こうして、クリスタルジュエリーの世界が確立されていったのです。

 

 

「シルバーミラー」の発明


 

1867年に開催されたパリ万国博覧会をきっかけに、衣装装飾用ラインストーンの需要が新たに高まりました。

 

「クリスタルバレー」のガラス製造者たちはそれに応えるべく、さらに輝きを増すための加工を開発します。それはガラスストーンの底に銀製の鏡「シルバーミラー」を取り付けることでした。

 

反射板付きのガラスコンポーネントの発明により、ラインストーンはこれまでにない煌めきを発するようになります。

 

プレシオサのホイール付きラインストーンの原点がここにあります。

 

プレシオサのラインストーンVIVA12

■プレシオサのラインストーン「VIVA12」

 

 

新時代のジュエリーストーン


 

1908年に独自技術のカットマシンと研磨機械を用いて「CHATON(チャトン)」と名付けたジュエリーストーンを発表。

 

斬新なデザインと大量生産が可能になったことでマシンカットストーンが大流行となりました。

 

この「CHATON(チャトン)」の文字は現在でもプレシオサのパッケージに記されています。

 

プレシオサ チャトンMAXIMA

■プレシオサのチャトンMAXIMA

 

 

「PRECIOSA(プレシオサ)」誕生


 

第二次世界大戦後の1948年ヤブロネツ・ナト・ニソウ市でクリスタルバレーの大小25のガラス工場や工房が統合し、PRECIOSA(プレシオサ)の正式名称でチェコスロバキアの国営企業となりました。

 

プレシオサという名前は「貴重な、稀有な、上品な」というラテン語の形容詞に由来します。

 

プレシオサ社は現在もこの起業の地に本部を構えています。

 

 

 

無鉛の「プレシオサMAXIMA」


 

2011年、プレシオサは「ハイピュアクリスタル」技術を発表し、ストーンの輝度を高めることに成功。

同時に「デュラフォイリング」を導入し二次加工での接着性と耐久性をより強いものに向上させました。(現在、プレシオサMAXIMAのパッケージ記載されている「D-FOILED」の文字がそれにあたります)

 

時代が環境に優しい製品を求める中、2013年にはプレシオサは鉛を含有しないラインストーンを開発しました。

「PRECIOSA MAXIMA(プレシオサマキシマ)」と命名されたこの製品は並外れた輝きを放つ新素材から成り、最高レベルの国際品質基準及び環境認証に合格しています。

プレシオサのラインストーンMAXIMAプレシオサ無鉛の輝き

 

 

 

世界一の輝き「プレミアムMCチャトン・

ローズ・マキシマ」


 

2017年、プレシオサは3年間におよぶ開発期間を経て、「プレミアムMCチャトン・ローズ・マキシマ」を披露。

 

世界市場に出回る他メーカー商品を凌駕する264もの光線を反射させることに成功し、世界一の輝きを持つクリスタルとして好評を博しています。

世界一の輝き「プレミアムMCチャトン・ローズ・マキシマ」

時を超え世界を魅了する「プレシオサ」


 

最高の品質と真の輝きを追求するため設立されたプレシオサ。

500年近く前に物語が始まったチェコのガラスで製造された美しく魔法のように輝く「プレシオサ・コンポーネンツ」は、25,000以上もの多様なアイテムから成り、ラグジュアリーなファッションブランド、デザイナーやメーカーに提供、世界のトップファッションシーンでも愛用されています。

現在、プレシオサはグローバルなビジネスネットワークを構築。年間1200便以上の航空貨物を148ヵ国に出荷しています。プレシオサが提供するクリスタル・コンポーネントはトータルで500,000を超え、ガラスのカラーは800色、毎日40トン以上ものガラスを溶解しています。

プレシオサは、これからもいつまでも、伝統と革新が織りなすインスピレーションに満ちた輝きを放ち続けていきます。

 

 

 

【追 記】

 

スワロフスキーとプレシオサの色味


 

ヨーロッパのプレシオサ社とスワロフスキー社というクリスタルコンポーネントの2大メーカーにおいては、同じ品名のカラーが数多く見られます。

スワロフスキー社が手芸材料やネイル材料卸を中止してしまった現在、プレシオサはスワロフスキー・クリスタルの代替品として最もおすすめできるストーンの一つです。

そこで、以下をご参考にカラーをお選びいただければと思います。

 

 

A.名称は異なるが似た色味

 

●プレシオサチャトンMAXIMAとスワロフスキーチャトン(#1028/#1088)

 


・プレシオサ「クリスタルカプリゴールド」=スワロフスキー「クリスタルローズゴールド」

※クリスタルカプリゴールドの方が若干ピンク味が強めです。


・プレシオサ「クリスタルナイトフォール」=スワロフスキー「クリスタルシルバーナイト」


・プレシオサ「クリスタルゴールデンハニー」=スワロフスキー「クリスタルゴールデンシャドウ」


・プレシオサ「ゴールドクォーツ」=スワロフスキー「シルク」


・プレシオサ「ライトゴールドクォーツ」=スワロフスキー「ライトシルク」


・プレシオサ「ライトサファイヤオパール」=スワロフスキー「エアブルーオパール」


・プレシオサ「クリスタルピーコックグリーン」=スワロフスキー「クリスタルスカラベグリーン」

※前者は緑色が強めで後者は紫色が強めの色合いです。


・プレシオサ「クリスタルサンライズ」=スワロフスキー「クリスタルメタリックサンシャイン」

※前者の方が黄色味が強めの色合いです。


・プレシオサ「クリスタルアージェントフレア」=スワロフスキー「クリスタルダイヤモンドタッチライト」(レア)


・プレシオサ「クリスタルベルベット」=スワロフスキー「クリスタルシルバーシェイド」


・プレシオサ「ローズオパール」=スワロフスキー「ローズウォーターオパール」


・プレシオサ「アメジストオパール」=スワロフスキー「シクラメンオパール」


・プレシオサ「スモークサファイア」=スワロフスキー「インディアンサファイヤ」


・プレシオサ「レッドベルベット」=スワロフスキー「スカーレット」


 

 

●プレシオサVIVA12とスワロフスキーフラットバック(#2058/#2088

 


・プレシオサ「クリスタルラヴァ」=スワロフスキー「クリスタルアストラルピンク」(廃番・レアカラー)

クリスタルアストラルピンクはスワロフスキー・クリスタルの廃番色でレアカラーですが、プレシオサの定番色「クリスタルラヴァ」と似た印象です。


・プレシオサ「ゴールドクォーツ」スワロフスキー「シルク」「ライトシルク」

※ゴールドクオーツはシルクよりやや薄めでライトシルクよりもやや濃いめです。


・プレシオサ「ライトサファイヤオパール」=スワロフスキー「エアブルーオパール」

※似た色味ではありますが、前者はグレー味が、後者は青味がそれぞれやや強めです。


・プレシオサ「シャムロック」スワロフスキー「ファーングリーン」

※どちらも自生植物の名前に由来しており、似た色合いとなっています。


 

 

B.名称は同じだが色の印象が異なる

 

●プレシオサチャトンMAXIMAとスワロフスキーチャトン(#1028/#1088

 


・プレシオサ「クリスタルバミューダブルー」

※バミューダブルーではなくスワロフスキーの「クリスタルサハラ」(廃番・レアカラー)に近い色味。


・プレシオサ「クリスタルヴィトレイルライト」

※スワロフスキーの「クリスタルヴィトレイルライト」(特注・レアカラー)と比べると、淡く青味が強めで爽やかなイメージ。


・プレシオサ「サファイア」

※スワロフスキーの「サファイア」より濃いめのブルーで、「マジェスティックブルー」に近い色味。


・プレシオサ「ライトアメジスト」

※スワロフスキーの「ライトアメジスト」より濃いめのパープルで、「アイリス」に近い色味。


・プレシオサ「トパーズ」

※スワロフスキーの同名色よりも黄色味が強い。スワロフスキーの「トパーズ」とスワロフスキー秋冬新色の「ゴールデントパーズ」との中間色。


・プレシオサ「スモークトパーズ」

※スワロフスキーの「スモークトパーズ」の赤味がなく黄色味が強め。むしろ「ライトスモークトパーズ」に近い色味。


 

 

●プレシオサVIVA12とスワロフスキーフラットバック(#2058/#2088

 


・プレシオサ「クリスタルヴォルカノ」

※スワロフスキーの「クリスタルヴォルケーノ」と異なりパープル味がなくオレンジ味が強い。


 

 

C.同名称カラーの微妙な違い


・プレシオサ「ブラックダイヤモンド」

※プレシオサに比べてスワロフスキーの「ブラックダイヤモンド」は若干緑味を帯びています。


・プレシオサ「ライトシャム」

※プレシオサは、スワロフスキーの「ライトシャム」と比べると一段暗めの赤色です。


・プレシオサ「アレキサンドライト」

※室内ではプレシオサに比べてスワロフスキーの「アレキサンドライト」(特注・レアカラー)は若干パープル味を帯びています。特筆すべきはカラーチェンジするストーンをノーマルカラーの定番色として展開しているところです。(残念ながら

2022年に廃番となってしまいましたが、同年10月、同様にカラーチェンジする「メスメラ」「メスメラAB」が新色として登場しました。


 

 

 

プレシオサ・ファッションジュエリーストーン


 

スワロフスキー・クリスタルのフラットバック#2058 #2088やチャトン(Vカット)を模した製品は、市場に大変多く出回っていますが、カッテイングがより複雑なファンシーストーンに関して商品展開しているメーカーは限られています。この「ファンシーストーン」の代替商品たり得るのが「プレシオサのファッションジュエリーストーン」です。

 

プレシオサには、「スワロフスキー#4120」に対応する「プレシオサ オーバルMAXIMA」「スワロフスキー#4200」に対応する「プレシオサ スリムナベットMAXIMA」「スワロフスキー#4470」に対応する「プレシオサ クッションスクエアMAXIMA」、「スワロフスキー#4600」に対応する「プレシオサ オクタゴンMAXIMA」など様々なプロダクトラインがあり、毎シーズン展開色を増やしています。

 

決してスワロフスキー・クリスタルに引けを取らないプレシオサの美しい輝きをぜひ一度お試しください。

 

※色・形ともにほとんど区別がつかないファンシーストーンのライトサファイヤ

 

 

 

 

プレシオサ・ ホットフィックス ストーン


 

スワロフスキー・クリスタルと同様に、プレシオサにもホットフィックスタイプがあります。布製品へのストーン接着は、一般製品(ノンホットフィックス)よりもホットフィックスの方がキレイに、かつ、しっかりと固定できて剥がれにくいという点で優れています。一方、高価なことから、ダンス衣装などでもボンド接着タイプを選択される方が少なからず見受けられます。

プレシオサのホットフィックスVIVA12は、スワロフスキー・クリスタルに比べて安価なのでおすすめです。

プレシオサのHotfixはこちらから。

ホットフィックスの裏面に接着層があります。熱で活性化された接着剤は液体になり、繊維の間に染み込んでいきます。アイロンで作業する場合は、まず、スチームが出ないように設定し、ホットフィックスの上にあて布をしてその上からアイロンの先端を使って熱を加えるようにしてください。推奨されている設定温度は120°〜170°です。

また、ホットフィックスシートを利用するとイメージしたデザインをスムーズに接着することができます。

ホットフィックスシートはこちらから。

 

約5分ほど経過すると、繊維に入り込んだ液体が固まり始めます。このまま対象の布製品に触れたり、濡らしたりせず、24時間お待ちください。接着剤が完全に硬化することにより、耐久性のある頑丈なデコレレーションが完成します。

 

※ホットフィックスに適した素材と、向かない素材とがありますのでご注意ください。

【適した素材】
生 地: 綿・麻・ウール・シルク・デニム地、スエード地
アイテム(上記生地を素材にした):Tシャツ、ドレスシャツ、セーター、ジーンズ
※Tシャツでもコーティングされた部分には適しません。

【向いていない素材】
生 地:革・合成皮革・表面加工(シリコン加工、ワックス加工)が施されているもの。
※表面がツルツルしているものは適していません。

一度目立たない場所で試されてからのご利用をおすすめします。

 

 

 

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